<内容について>
今日は、前回の動画の中で、「カイロプラクティックは背骨と神経の関係性に着目した」っていうことをお話ししたんですが、その背骨について知っておいてほしいことをお話しします。
一般の方向けにわかりやすくしてありますし、ちょっとした豆知識も追加しているのでぜひ最後までご覧ください!
いきなりですが、皆さんは背骨って何個あるか知ってますか?
わかる方はすんなりとこたえられると思います。
答え言っちゃうと「24個」です。
でもねー今まで僕が聞いたなかで一番ビックリした答えが
「え、1つじゃないんですか?」
っていう答えなんですよ。1本の骨ですよ。
ありえないですよね。そんな長い骨が背中に入ってたらどうやってお辞儀したり横に倒れたり出来るんでしょうかね?
その24個の背骨ですが、3つのパートに分けることが出来ます。
上から7個が頸椎、その下から12個が胸椎、そしてその下5個が腰椎です。
胸椎というのは肋骨がついている背骨なので、肋骨がついていない上の方は頸椎、下の方は腰椎となりますね。
これは今後の話でも重要になってきますので、しっかり覚えておいてください!
ここで豆知識!
皆さんが大好きな動物園で、首が長ーいキリンさん。こちらもなんと頸椎は7個です!
あんなに長いのに人間と同じ7個なんです。
夢を壊すようですが、絵本とかにあるようにキリンさんの首が絡まるようなことは有りません…。
ちなみに皆さんがお家で飼っているような犬や猫も頸椎は7個です。
たしか犬猫は胸椎が13個、腰椎が7個だったかな?この辺は獣医さんに聞いてください!
そして24個の背骨の間には「椎間板」と呼ばれるゼリー状のクッション材が入ってます。椎間板ヘルニアとか聞くやつですね。この辺はまたおいおい。
さてでは背骨の役割ってなんでしょう。
背骨の役割には3つ有ります。
1つ目が「身体を支える」ということ
2つ目が「神経を守る」ということ
3つ目が「体幹を動かす」ということですね。
では1つずつ見ていきましょう!
1つ目の「身体を支える」ということですが、背骨というのがカラダの軸になっている。というのはなんとなく皆さん想像出来ると思います。
軸と言っても、24個が真っすぐに並んでいるのではなく、横から見ると3つのカーブを描いています。
そして3つのカーブはまた頸椎、胸椎、腰椎で変わってきます。
頸椎は前にカーブ、胸椎は後ろにカーブ、腰椎は前にカーブという感じです。
このカーブがあることで、背骨は体重を上手く分散することが出来るんですね!
もし24個が真っすぐに並んでいたとしたら、組体操の一番下になってる人を想像したらわかるように、一番下の背骨はかなりきついですよね。
でもこの3つのカーブがあることで、体重を色々な方向に分散することが出来る上に、歩いたり、ジャンプしたりしたときの衝撃も和らげることが出来るんですね。
ということは、大人になってストレートネックだの、腰の反りがないだのと、言われているような人は、カラダに大きな負担を欠けている、ということが理解できますね。
この3つのカーブですが、生まれたての子供は1つのカーブしかありません。アルファベットのCの字になっているんですね。
そして首が座ってくる2~3カ月で首に前カーブが出てきます。
次に赤ちゃんはハイハイをし始めますが、この時に3つ目の腰の前カーブが出来始めます。ここから最終的に転びにくくなる6歳くらいまでにしっかりとした3つのカーブが出来上がると言われています。
次は2つ目の「神経を守る」という役割です。
背骨というのは、南京錠みたいな形をしていて、それを積み重ねていくとトンネルが出来るんですね。
このトンネルの中には神経の大元、幹である「脊髄」が通ります。
脊髄というのは、脳から出てきた神経の太い束です。
これが傷ついたりするとニュースなどで耳にする「脊髄損傷」という言葉になるわけです。こうなると下半身が麻痺したり、首から下が麻痺、なんてことになってしまいます。
そこで簡単には傷つかないように、脳が頭蓋骨で守られているのと同じく、脊髄も背骨によって守られているということなんです。
ちなみに「脊髄損傷」というと神経の幹が傷ついたことになりますが、「脊椎損傷」となるとこれは神経ではなく、背骨そのものが傷ついたということになります。
言葉が非常に似通ってますのでお間違えの無いようにお気を付けください!
そして、その脊髄が全身の筋肉や内臓に行くために枝分かれする場所というのが正に背骨の関節部分です!
上の背骨のくぼみと下の背骨のくぼみが合わさって、ちょうどトンネルになる部分から神経が枝分かれをして、筋肉や内臓に届きます。
ということは、背骨の状態が神経の状態を左右する。といっても大げさではないですね。
最後に3つ目の「体幹を動かす」役割です。
背骨というのはカラダの軸でありながら、色々な方向に動きます。というか動かなければなりません。
だからこそ、24個の背骨は1つ1つ微妙に形を変えています。
特に注目していただきたいのは、関節です。
大きく分けると3パターンが有ります。そうここでも頸椎胸椎腰椎の3パターンは出てきますよー。
まずは頸椎。
これは前に向かって斜め45度上方向に関節面が有ります。
この向きと角度は比較的色々な方向に動かせる角度なんです。ただ頸椎の上から数えて1つ目と2つ目というのは特殊で、輪っかの形をした1番目に対して、2つ目が軸のような形を取っています。
これによって首というのは横を見るときのぐるっと回す動きが出来るんですね。
さてここでまた豆知識。
誰かお亡くなりになって、火葬されてお骨になったときに首付近をさして「立派な仏様が残りましたよ」なんて言われることがありますが、あれを男性とかによくある「喉ぼとけ」と間違える人がいらっしゃいますが違いますよー。
あれはまさしく頸椎の2番目の骨です。
その形が仏さまが座っているように見える事から、そのようなことが言われるようになったんですね。喉ぼとけの方は軟骨なので燃えて無くなってしまいます。
そして胸椎。
これは先ほどの頸椎の関節面をもっと立てて、ほぼ90度、垂直に近い角度をしています。
こうなってくると動きやすいのは横方向へのスライドですね。前方向には曲がりことは出来ますが、後ろにそるような動きは少しやりづらくなります。
最後に腰椎。
これは一気に変わります。関節の向きが縦になります。しかも垂直。
こうなってくると、動きとしては前後の方向は非常に動きやすくなります。ようはお辞儀をするように前に曲がったり、身体を反らしたりする動作です。
ですが、捻るという動作と横に曲がるという動作が非常に難しくなります。そう関節同士がぶつかってしまうんですね。
お、ここでお気づきの方は素晴らしい。
そうなんです。腰は関節の形上、「捻る」という動作は非常に難しいんです。
というか捻ることを目的に作られていないんです。
これを知らない方は「腰をねじる」なんてことを言いますが、そんなことは出来ないんですね。むしろねじるから腰を痛めるですね。
ゴルフのスイングで腰を捻っちゃダメですよ。
ということで3つパートがそれぞれの関節面を持っているからこそ背骨は比較的自由に動くことが出来ます。背骨が自由に動かせるようになると手足の動きは大きくかつ楽に出来るようになるんですね。
だからこそ、最近では背骨の動きを意識しましょう!というフレーズが色々な所で聞こえてくるんですね。
でもカイロプラクティックは120年以上も前からその重要性に気づいて訴えていたんですよーすごいですよね!
さぁここまでお送りしてきた背骨の構造と役割ですがいかがでしたか?
ただ漠然と「背骨」ではなく、こういうちょっと細かい部分を理解してもらい、一層背骨への意識が高まればなと思っています。。